中国からアメリカへの航空便数と観光客数、大幅減少
- hayashi30
- 4月26日
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新型コロナウイルスのパンデミックを経て、中国からアメリカへの航空便数および中国人観光客数は依然として回復途上にあります。かつて世界最大規模だった中国人の海外旅行市場は、パンデミックの影響を大きく受け、特にアメリカへの渡航においては、その影響が顕著に現れています。
航空便数はピーク時の4分の1に減少
2019年、米中間では週あたり約340便の直行便が運航されていましたが、2024年時点では約89便にまで減少しています。これはパンデミック前の約4分の1の水準です。特に、アメリカの航空会社はロシア上空の飛行禁止措置により、コストの増加や運航路線の制限を受けており、便数の回復が遅れています。
2019年:週約340便(米中双方)
2024年:週約89便(米国航空会社39便、中国航空会社50便)
また、航空券価格も高騰しており、エコノミークラス往復で2,000~2,500ドルと、2019年の倍以上に上昇しています。
中国人観光客のアメリカ訪問は依然低迷
2019年には約300万人の中国人がアメリカを訪れ、観光支出額は年間約150億ドルに達していました。しかし、2023年には訪問者数が約110万人に減少し、2019年比で約60%減となりました。2024年も完全な回復には至っておらず、商務省の予測では2019年の水準への回復は2026年頃とされています。
2019年:約300万人(年間)
2023年:約110万人(年間)
2024年9月:中国からのビジネス渡航者 約20,963人
減少の背景
ビザ取得の難化:米国ビザの取得に時間がかかり、短期旅行が難しい。
航空便の制限と高騰:便数減少に伴い航空券価格が高騰。
経済的不安定:中国国内の経済成長の鈍化、人民元安。
地政学的リスク:米中間の政治的緊張。
今後の見通しと回復の兆し
2024年には中国からアメリカへの旅行予約が前年同期比で200%増加するなど、回復の兆しも見られます。しかし、航空便の制限やビザの発給状況が改善しない限り、完全な回復には時間がかかる見込みです。

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