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ワシントンD.C.のトロフィー・オフィス賃料、過去最高水準へ

  • hayashi30
  • 4月4日
  • 読了時間: 3分

パンデミック後の不透明感が続くワシントンD.C.のオフィス市場ですが、その中でも「トロフィー・オフィス」と呼ばれる最上級グレードのビルは、全く異なる現実を見せています。供給不足と強い需要により、賃料は過去最高水準を記録しました。

■ トロフィー・オフィスとは?

「トロフィー・オフィス」とは、以下のような特徴を持つオフィスビルの最上位クラスを指します。

  • 一等地の立地(例:ホワイトハウス周辺、Kストリート沿いなど)

  • ハイグレードな建築仕様と内装

  • 高天井、屋外テラス、フィットネスやラウンジなどのアメニティ完備

  • エリート企業(大手法律事務所、政府系コンサル、テック系企業等)が主なテナント

■ 賃料は過去最高へ

CBREによると、トロフィー・オフィスの平均希望賃料は1平方フィートあたり91.21ドル(約13,490円/1ドル148円換算)で、前年同期の86.74ドルから約5%上昇。さらに、実際に契約された**平均賃料は96.10ドル(約14,230円)**に達し、前年比9.1%の増加となりました。 

■ 空室率の差が市場の明暗を分ける

  • ワシントンD.C.全体のオフィス空室率:22.6%

  • トロフィー・オフィスの空室率:12.2%

供給が限定的であることが、家賃上昇の大きな要因です。現在、47棟あるトロフィービルのうち、50,000平方フィート以上の連続空室を持つビルはわずか8棟。さらに、その中で最上階が空いているのは1棟のみ(801 17th St. NW)という状況です。

■ 新規供給はほぼゼロ、競争激化へ

今後2年間で新たに完成予定のトロフィー・オフィスはたった1棟。それも既に52%が事前契約済みという状況。テナント側は**「着工前から契約する」=プレデベロップメント型の戦略**を取らざるを得なくなってきています。

たとえば、大手法律事務所のMcDermott Will & Emeryは、2028年完成予定の新築ビルで、トップ5フロア(152,000 SF)をすでに契約。こうした動きは今後さらに拡大すると見られています。

■ 投資家が注目すべき3つのポイント

1. ハイエンド市場は金利に左右されない

連邦政府の賃料削減政策がオフィス市場に影響を与える中、トロフィー物件はその影響をほぼ受けていません。なぜなら、政府機関はこの価格帯の物件を借りないからです。

2. 「一等立地+最高グレード」の物件のみが価格を上げている

一部のオーナーが「うちのビルもトロフィーだ」と訴えても、テナント側は真のトロフィービル「最高20棟のみ」を厳しく見極めています。

3. 下位グレードのビルにも波及効果が期待される

今後数年で数百万平方フィートに及ぶ法律事務所の賃貸契約が期限を迎える中、トロフィー物件に入れなかったテナントが、一段下のClass-Aビルへ移動する動きが出る可能性があります。



 
 
 

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