フロリダ州の一部都市で住宅価格の下落リスク
- hayashi30
- 4月2日
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不動産分析会社Cotalityのレポートによると、タンパ、ウィンターヘブン、ウェストパームビーチの3つの都市は住宅価格が下落する可能性が70%あります。この潜在的な下落の原因には、保険料の高騰、過剰開発、手頃な価格の問題、極端な成長後の調整などが挙げられます。 フロリダの住宅販売価格は2022年6月にピークに達しましたが、それ以降は州全体で価格は軟化しています。近年、フロリダの不動産市場は好調でしたが、現在は保険料の上昇と住宅販売価格の問題に直面しています。
■ 各都市の現状とリスク要因
タンパ(Tampa) タンパは2020年から2022年にかけて急激な価格上昇を見せた都市の一つで、パンデミック期には全米屈指の人気移住先ともなっていました。しかし現在は、住宅価格が前年同期比で約0.9%下落しており、在庫も増加傾向にあります。住宅ローン金利の高止まりや保険料負担が影響し、需要がやや減速しています。
ウィンターヘイブン(Winter Haven) オーランドとタンパの中間に位置するこの中小都市は、手頃な価格と広い土地を求める層に人気がありましたが、近年の過熱気味の開発により需給バランスが崩れつつあります。今後の価格調整が予想されており、「高リスク」評価がついています。
ウェストパームビーチ(West Palm Beach) リゾート地として高い評価を受けてきたウェストパームビーチでは、住宅価格が前年より1.1%上昇していますが、それでもリスク評価は「高」。価格上昇は一時的であり、インベントリ増や経済的負担増から、調整局面に入る可能性が指摘されています。
■ 背景にある3つの共通課題
高金利の定着:住宅ローン金利が依然として7%近辺にあり、購買意欲が抑制されている。
住宅保険料の高騰:特にフロリダ州では気候変動リスクが重視され、保険料が急激に上昇中。
在庫の積み上がり:供給が需要を上回る兆しがあり、一部の市場では値下げ競争が始まっている。
■ 他都市との比較
同じフロリダ州内でも、マイアミやジャクソンビルのような都市では価格が比較的安定しており、リスク評価は「中」または「低」。地元経済の強さや移住者の継続的な流入が、市場の安定に寄与していると見られています。

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