マクドナルド、2025年夏に37.5万人採用へ

2025年5月、米マクドナルドはこの夏に最大37万5,000人を新規採用する計画を発表しました。この発表は、トランプ政権の労働長官ロリ・チャベス・デリマー氏との合同記者会見で行われ、政権との距離感にも注目が集まっています。

👥 近年で最大の採用計画

- 毎年、夏の繁忙期に合わせて外食業界では大規模な雇用が発生

- 今年の採用数は2020年の26万人採用を大きく上回り、過去最大規模

- 正社員ではなく、店舗スタッフ（クルー）中心のパートタイム・アルバイト雇用

米国内での新規出店も進行中で、2027年までに900店舗を増やす計画が進められています。

🏛️ トランプ政権との関係強化？

- マクドナルドはトランプ前大統領の“お気に入りの外食チェーン”として知られています

- 2017年の大統領就任式に100万ドルを寄付したのは、同社にとって10年以上ぶりの政治献金

- 労働省との連携強化や、「共同雇用者ルール（Joint Employer Rule）」などの規制緩和にも関心

　実際、トランプ政権2期目の開始前には、マクドナルドやWendy’sなど大手ファストフード各社の代表者が労働長官と意見交換会を実施しています。

🎓 教育支援プログラムもPR

記者会見では、マクドナルドが運営する「Archways to Opportunity」という従業員向けの教育支援制度の10周年も発表されました。

この制度は：

- 学費補助

- 高校卒業資格の取得支援

- キャリアアップのための学習サポート

などを提供しており、低所得層の若者や移民従業員の支援策として高く評価されています。

背景：2024年大統領選挙と雇用政策

- マクドナルドは基本的に「政治に関与しない中立ブランド」と表明しているものの

- 大統領選を控え、業界団体や企業の政策的立ち位置が注目されています

- 過去にはカマラ・ハリス副大統領の「マクドナルドで働いた」発言に対し、トランプ氏が皮肉を言う場面も

今回の大量採用は、マクドナルドが人手不足への対応と成長戦略の一環として展開しているものであり、同時に政権との関係性を再構築する重要な政治的アピールでもあります。

　外食業界の再成長や、若年層・移民層への就労機会創出など、米国の雇用市場における象徴的な動きとして注目されます。